2017年2月16日木曜日

短期的下方向変わらず

原油在庫が最高水準更新も、この二日間の安値レベルで下げ渋る展開。50日移動平均がすぐ下に迫ってきていることが下値を堅くした印象ですが、年初以来のレジスタンスラインがある中で昨日よりも上値が切り下がっており、モメンタムはやはり下方向。短期的に50日移動平均を下抜けて年初からのサポートラインの51.5ドルをつけにいく見通しを維持します。

2017年2月15日水曜日

短期的に51.5ドルまで下げ余地あり

年初からのレジスタンスラインが54.2ドルにあり、下は50日移動平均が52.6ドルにある中で終値は53ドル丁度くらい。先週割り込んだ50日移動平均を再度割り込むことに抵抗感はさほど無く、年初からのサポートラインがある51.5ドルを試しにいく展開を短期的に予想します。

2017年2月10日金曜日

原油高在庫がさらなる原油生産増の障害となる可能性

コンタンゴの縮小が2月からの米原油在庫の取り崩しへとつながるかと予想していましたが、原油在庫は増加するという逆の動き。確かに第一限月と一年先、二年先の先物の価格差は売りヘッジの影響で縮小しているものの、実際のポジションローリングに関わる第二限月、第三限月との価格差は、そもそもそれらの限月の価格が売りヘッジターゲットレベルと想定される55ドルに達していないことから縮小しておらず、在庫取り崩しにつながっていない状況です。
米原油生産の回復を背景に2016年4月につけた史上最高の在庫水準を回復した米原油在庫ですが、気になるのは今後在庫がさらに増加していくのかということ。現在まで続く原油高在庫状態が始まったのは価格下落の流れの中でフォワードカーブがコンタンゴに転じた2015年初頭以降ですが、史上最高水準を更新していく局面は第一限月と第二限月の価格差が概ね1ドルから2.5ドルレベルまで拡大して在庫プレーで利益が得やすい状況になった時に生じており、価格差がそこまで大きくない時は在庫水準は維持もしくは減少という状況になっていました。現在の価格差は30セント程度と、在庫をさらに積み増していくというのに魅力的な環境とはとても言えない状況。それでは今後価格差が拡大する可能性はと言うと、過去に生じた価格差拡大は2014年夏以降の下落トレンドにおいて第一限月が安値を更新していく中で第二限月以降がついていけなかった局面で起きており、ここからのさらなる安値更新というと20ドル台前半レベルの話になってしまい、近い未来にはほぼ起き得ないと言っていいかと思います。
在庫のさらなる積み増しは生じにくいということは原油生産のさらなる増加にも障害となるわけで、在庫要因で原油生産が伸び悩み、それが需給タイト化につながって価格が上昇し、フォワードカーブはバックワーデーション化していく展開を中長期的なメインシナリオと考えます。
チャート的には50日、100日、200日移動平均が仲良く平行してサポートライン的に走って来たところ、一番上の50日移動平均に引っかかって大きく下落したのが2日前のマーケット。100日と200日がその下にしっかりいて安心感がある中で翌日にはあっという間に50日移動平均を回復しており、下値が堅い一方で上には売りヘッジターゲットと想定される55ドルがあって上値も重く、短期的にはレンジに相場が続くと想定します。

2016年12月16日金曜日

原油在庫減少を背景とした価格上昇は2月からか

一連の減産合意を受けて原油のコンタンゴは一気に縮小。2017年6月あたりからバックワーデーションに転じており、その先は55ドルレベルでほぼフラットな状態が数日間継続。当然に想像されるのがシェール生産会社がそのレベルで売りヘッジを入れている、言い換えれば、55ドルレベルであればシェール生産会社は利益を出せるということです。
非OPECとの協調減産が報じられたタイミングでは手前の2017年2月あたりも一時的とは言え55ドルレベルに達していることから、うまくヘッジできた先は早ければ2月から販売量を増やしていく可能性があり、アメリカ全体では歴史的な高在庫状態であること、コンタンゴが縮小してタンクでの保管料をまかないにくい状況になってきていることから、全体的には在庫を取り崩して販売量を増やしていく流れになるのかなあ、という気がします。
2月といえば夏場のドライブシーズンに向けてガソリン在庫を積み増す時期なので、そのタイミングで原油在庫が減少していけば、市場は夏に向けてガソリン需要が強いと見込まれるサインと捉えかねず、そうなった場合には、全体的にバックワーデーションになりながら価格が上昇していく可能性があります。
トランプ新大統領によって金融機関への規制が緩まれば、上昇トレンドに入った原油へのコモディティ投資も再活性化しかねず、天然ガスが連れ高となると、割安感が増した石炭による発電が復活していける流れとなります。

2016年12月2日金曜日

OPECは10ドルの価格コントロール力を確認

結局減産したなー、と思いながらこの二ヶ月間を振り返ってみてなんだか残る違和感の原因は非公式ミーティングの多さ。今回はあちこちで色んな関係者が協議を行い、減産する、しない両方のメッセージがマーケットに乱れ飛んだ印象でした。
その間の原油価格は9月末の減産大枠決定後に50ドル台を回復するも、10月末の非公式会合物別れで40ドル台前半まで下落。今回の減産決定で再び50ドル台回復という流れで、減産無かりせば40ドル台前半、減産すれば50ドル台前半という、概ね10ドルのレンジでのOPECの価格コントロール力を確認した形となりました。不自然な非公式会合バブルもおそらくOPEC自身がどの程度の価格コントロール力を持っているかを確認するためだったんだと思います。
40ドルを基準にすれば10ドル分の上乗せは25%の増収につながりますから、計算上は現在のOPECの生産量3,400万バレルの25%にあたる850万バレルまでは減産しても現在の収入を維持できることになります。今回の減産幅は120万バレルですから、まだ730万バレル分の追加減産幅がある状況。OPECは次の生産枠決定を来年6月に予定されている次回総会としていますが、価格の高止まりを受けてシェールが急速に生産量を拡大してくるようであれば、総会前に臨時総会を開く等してさらなる追加減産をしてくる可能性は十分にあるかと思います。シェール企業ばりに機動的な生産量調整の姿勢が市場にサプライズとして受け止められれば、60ドル台も超えていくようなラッキーな展開につながる可能性もあります。
シェールの生産量はピーク時から100万バレル程度落ち込んでいる状況で、その100万バレル分は比較的早い段階で回復してくる可能性はあります。ピーク時を超える増産については、原油高価格時の増産ペースが安定的に年間100万バレル程度だったことから、今後もそれくらいのペースで増えると想定するのが妥当かと思います。それを正とすると、OPECは比較的早い段階で追加減産を100万バレル、その後は一年に一回100万バレル分の減産を行なっていく形で6年は耐えられる計算になります。
アメリカのシェール生産量は2020年にピークをむかえるというのがこれまでの一般的な見方ですので、そのシナリオ通りであれば年100万バレル減産戦略を続けることでOPECはシェールによる危機を脱することができるはず。もちろんトランプ要因でシェール生産見通しが上振れとなれば戦略の再検討が必要ですが、今の段階では機動的減産戦略がベストな選択肢かと思います。
OPECはシェール生産量の急回復を心待ちにしてるかもしれません。

2016年9月30日金曜日

国割り当てを含まない減産合意はOPECの壮大な実験

予想外の合意というヘッドラインはインパクトがありながらも、国ごとの割り当て決定は11月の総会に持ち越しということで、実質何も決まっていない状況。OPECが減産してもシェールが増産されて相殺されてしまうことが見込まれている中で、おそらくOPEC自体も彼等の価格コントロール力に疑問を抱いており、今回の減産合意のアナウンスメントは、OPEC減産を受けて価格が実際に上がるかどうかOPEC自体が試してみるためになされたものだと思います。
最大の懸案はイランの生産量ですが、生産量据え置きとすると自動的にイランを含めた各国の生産量割り当てが決まってしまうところ、敢えて減産とすることでイランの生産量問題を棚上げし、かつ、上記の実験を行うことを可能にしたのだと見ています。
実験の結果としてWTIがこれまで40ドル台で推移していたところ、50ドル台もしくはそれ以上での推移に移行すれば、11月の総会での各国割り当ても含めた減産決定がなされるでしょうが、相変わらず40ドル台であれば今回の「減産合意」は何らかの屁理屈をつけて、無かったことになるかと思います。
チャート的には今回の決定を受けて7月上旬からのレジスタンスラインを上抜けた形になっているので、まずは50ドルを回復する展開が予想されます。問題はその水準を維持できるかで、米在庫統計で原油生産の速やかな増加が確認できればすぐ40ドル台に戻ってくるでしょうし、実はシェール企業の破綻や人員の他産業への流出で思っていたほど速やかに増産が進まないということになれば、50ドル台を維持したことを受けた、OPECの国割り当てを含んだ減産決定を受けて節目の60ドル、そして2014年夏からの下落の半値戻しレベルの65ドルを目指していく展開になるかと思います。

2016年8月18日木曜日

非公式会合での合意は望み薄

産油国非公式会合への期待からWTIは47ドルまで上昇。日量150万バレル程度の供給過剰状態への寄与内わけは米シェールが140万バレル、その他が10万バレル程度です。
この10万バレルは昨年夏くらいから生じているもので、この小幅な供給過剰分の存在をもって、需給調整機能がレーゾンデートルであるOPECが生産量を据え置く決定をする大義名分が成り立つわけですが、春の会合ではイラン不参加により失敗。制裁解除後に増加してきたイランの生産量も春以降は伸びが鈍化しており、9月の会合までに制裁前の水準まで戻る期待は薄く、結果として9月の会合においてもイランが生産量凍結を呑めずに失敗ということになりそうです。
2030年代には石油の純輸入国になると見込まれるサウジはビジョン2030を策定して脱石油政策に必死ですが、いきなり自分達だけで何かできるわけはなく、結局アメリカに頼るために、皇太子と石油大臣がワシントンとシリコンバレー詣でをしたのがニ、三か月前。直後に石油大臣が近い将来の需給均衡見通しを示したことからアメリカから原油価格上昇に向けての協力を要請されたことが推測され、今回の非公式会合はその要請に対して応えたものと考えています。
ただ、サウジとしてもいきなり100%回答を返すと、経済改革に向けてのさらなる協力要請をアメリカにしたくなった時に持ち駒が無い状態になるため、本気度は半分くらいのような気がします。
非公式会合においてはイラン抜きでの生産量据え置きもパターンとしてあり得ますが、上記のようにサウジの本気度が疑われることや、今やイランがロシア、トルコとの同盟関係のような状態になって中東で覇権を拡大している中で、原油生産についてイランに譲歩する形になるのはサウジとしてとても耐えられないだろうことから、選択肢として取りえないと思います。
非公式会合は9月の26日から28日までとまだ一ヶ月以上先な中でするすると上がって100日移動平均も200日移動平均も越えてしまった原油ですが、直近の高値レベルかつ節目である50ドルを大きく越えて上昇していくには、一ヶ月以上先の不確実な材料では力不足感が否めず、越えていくにしても次に目指すポイントが100ドルくらいまで見通しても全く無く、そういった状況から非公式会合までの一ヶ月間、40ドル台後半から50ドル台前半をふらふらとさまよい続ける状況になりそうです。そして非公式会合では物別れに終わり、11月のOPEC総会で再度話し合おうということになって、非公式会合後も同じレベルをさまよい続けるのがメインシナリオです。